二次感染が起こりやすい

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アトピーの患者さんを見ていると、アレルゲンによるアレルギーだけでなく、二次的な掻き壊しによってアトピーを悪化させている例が少なくありません。

掻き壊せばよけいバリア機能が壊れて、アレルゲンの侵入を容易にします。

バリア障害を起こし、もともと萎縮している肌は、掻き壊しでいっそう刺激に弱くなります。その結果さらにかゆみが増長し、掻いてバリア機能をますます低下させていくという悪循環に陥ります。

この間も電車に乗っていたら、明らかにアトピーと思われる女性がひっきりなしに両腕を掻いていました。アトピーの患者さんはこのように無意識に体を掻いていることが多く、それが皮膚を傷つけて弱くしてしまいます。

また小さいお子さんはかゆみに耐えきれず、寝ているあいだに掻きむしって、朝起きると血と膿だらけになっていることがよくあります。

小さい子どもに「掻くな」といっても無理なことで、お母さんが掻かないように工夫してやらなければなりませんが、この掻き壊しでアトピーはさらに悪化してしまいます。

ヒアルロン酸による保湿で、この二次的な掻き壊しを防ぐだけでも、アトピーは改善していきます。

管理人

「掻き壊し」でさらに悪化するアトピー

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アトピーの患者さんを見ていると、アレルゲンによるアレルギーだけでなく、二次的な掻き壊しによってアトピーを悪化させている例が少なくありません。

掻き壊せばよけいバリア機能が壊れて、アレルゲンの侵入を容易にします。

バリア障害を起こし、もともと萎縮している肌は、掻き壊しでいっそう刺激に弱くなります。その結果さらにかゆみが増長し、掻いてバリア機能をますます低下させていくという悪循環に陥ります。

この間も電車に乗っていたら、明らかにアトピーと思われる女性がひっきりなしに両腕を掻いていました。アトピーの患者さんはこのように無意識に体を掻いていることが多く、それが皮膚を傷つけて弱くしてしまいます。

また小さいお子さんはかゆみに耐えきれず、寝ているあいだに掻きむしって、朝起きると血と膿だらけになっていることがよくあります。

小さい子どもに「掻くな」といっても無理なことで、お母さんが掻かないように工夫してやらなければなりませんが、この掻き壊しでアトピーはさらに悪化してしまいます。

この二次的な掻き壊しを防ぐだけでも、アトピーは改善していきます。

管理人

なぜバリア機能は低下したのか?

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それにしてもなぜ、これほどバリア機能が低下してしまったのでしょうか。

これを解明するには、一筋縄ではいきません。

おそらくいくつもの要因が重なり合い、皮膚が変化していったのではないかと思われます。

まず考えられるのは、紫外線です。

紫外線に当たると皮膚に活性酸素が発生し、皮膚細胞を酸化したり、遺伝子を傷つけます。これがさまざまな皮膚のトラブルの原因になりますが、同時に角質層にも刺激となり、バリア機能を損傷したり皮膚細胞の正常な再生を妨げているのではないでしょうか。

住環境も大きいでしょう。都市では機密性の高いマンションが増えています。一年中快適に暮らすためにエアコンのコントロールのもとで生活していれば、汗をかかなくなり、皮膚機能が低下していきます。

また、化粧品や合成洗剤などに使われている界面活性剤も、皮膚のバリアを壊すといわれています。

食生活の影響も大きいでしょう。食べ物の嗜好が変わり、現代人は加工食品や肉類をたくさん食べるようなりました。

反対に野菜の摂取量は減っています。そういう食生活ではビタミンやミネラルが少なく、栄養が不均衡になります。皮膚にも十分な栄養が届かず、細胞間脂質もつくられにくくなってしまいます。

また最近大きな問題になっている環境ホルモンも、少なからぬ影響を与えているのではないでしょうか。まだほかにも原因はたくさんあるでしょう。

バリア機能が低下した原因は医学的にはっきりとは解明されていませんが、アトピーがバリア障害で起きるのは間違いないことです。

管理人

問題はバリア機能が低下していること

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角質層のもう一つの大きな役割は、皮膚のバリア機能を担っていることです。

皮膚は外界の物理的・化学的刺激からからだを守る防御壁です。

そのなかでもいちばん外側にある角質層は、水分はもちろんのこと、化学物質や大気汚染物質、病原菌、ほこり、ゴミなど、からだに害を及ぼす異物が体内に侵入しないようにシャットアウトしてくれます。

これが、皮膚のバリア機能です。

バリア機能は、先ほどの保湿能と同じく細胞間脂質によって守られています。すなわち、角質細胞が細胞間脂質によってきれいに川をなして並んでいれば、バリアはきちんと機能して刺激物やアレルゲンの侵入を防いでくれますが、ヒアルロン酸やセラミドの減少によってこの層が崩れると、それらの異物が自由に入ってきてしまうのです。バリア機能は、イコール保湿能でもあるのです。

それは、例えて言えば地球を覆っているオゾン層のようなものです。地球に届く紫外線は年々増加していますが、これはオゾン層が希薄になっているためです。そのため、オゾン層の隙間から大量の紫外線が地球に降り注いでくるのです。細胞間脂質は、このオゾン層と同じ役割を果たしているのです。

ヒアルロン酸やセラミドの足りない細胞間脂質は穴だらけで、そこをすり抜けていろいろな物質が入ってきます。もちろんアレルゲンも侵入しやすく、アレルゲンが皮膚に接触すると表皮からサイトカインが出て、それがラングルハンス細胞やマクロファージを活性化し、一連のアレルギー反応を引き起こします。

アレルゲンの侵入が増えれば増えるほど、反応が活発になることはいうまでもありません。

さらに悪いことに、アレルゲン以外のものも侵入しやすくなったり、ちょっとした刺激に敏感になったりします。その刺激によって免疫細胞が刺激され、アレルギーと同じ反応をからだの中で起こしてしまうのです。これでかゆみや炎症が起きる頻度は、格段に高くなります。

アトピーの患者さんを見ていると、刺激に対する閾値が低く、非常に敏感です。ちょっとした刺激で、すぐに反応を起こしてしまいます。それは、このようにバリア機能が低下しているからにほかなりません。

最近の研究では、かゆみを感じる神経の長さや分布が、刺激を繰り返すことによって変化することが分かってきました。頻繁に刺激を受けることで、真皮と表皮の境目にあった神経が表面の方へ分布を変化させてきます。このためさらに刺激に敏感になってしまうのです。

このバリア機能の低下は、ほかのアレルギー疾患でも見られます。たとえばここ10年くらいの問に急増した花粉症は、鼻の粘膜にあるバリア機能が低下してアレルゲンと接触しやすくなったために起きていると思われます。

また気管支喘息も、のどの粘膜のバリア障害と無関係ではなく、気管支喘息のことを気道粘膜の炎症だという専門医もいるほどです。

管理人

ドライスキンかどうかは角質層の保湿能力で決まる

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ドライスキンになりやすいかどうかは、この角質層の保湿能に左右されます。

この機能がしっかり働いていれば、外から取り込んだり体内でつくられた水を逃がすことはありません。

たとえ乾燥した冬場でも、比較的しっとりした肌を保つことができます。

ところが次の三つの要因が不十分だと、皮膚の保湿性は低下してしまいます。

一つは、皮膚のいちばん表面を覆っている皮脂膜です。皮脂は皮脂腺から分泌され、毛穴から外に出ます。そして汗腺から分泌される汗と混じり合って、皮脂膜を作ります。これはちょうど天然の保湿クリームのような役目を果たし、皮膚から水分が蒸発するのをくい止めます。

みなさんも経験があると思いますが、石けんで顔を洗うと皮膚がつっぱります。これは皮脂膜が洗い流されて、一時的に乾燥肌になるからです。このあと油分の入ったクリームなどで補うとつっぱりがとれるのは、その乾燥が解消するからです。皮脂膜はこのクリームのようなもので、適度な油分と水分を皮膚に供給してくれます。

年を取ると肌がかさついてくるのは、汗や皮脂の分泌が減少し、皮脂膜がつくられにくくなるからです。

二つ目は、角質層にある細胞間脂質の防御機能です。角質層は角質細胞が層をなすようにきれいに並んでいます。この細胞をつなぎ合わせているのが細胞間脂質で、ちょうど接着剤のような役目を果たしています。

きれいに積み上げたレンガの壁を思い浮かべてください。例えて言えば、このレンガが角質細胞で、レンガとレンガのあいだのセメントが細胞間脂質です。レンガがきれいに並び、細胞間脂質できっちり隙間がふさがれていれば、結合水となって水分が蒸発しにくくなるのです。

ところがこの細胞間脂質が少ないとレンガが接着されず、隙間が空いて層が形成されなくなってきます。そこで、水分がいとも簡単に抜け出ていきます。この細胞間脂質の主要な成分が、ヒアルロン酸や、セラミドという物質です。

三つ目は、角質層にある天然保湿成分NMFの存在です。これはアミノ酸を中心に構成されている水溶性の物質で、水分を取り込んで皮膚の保湿性を維持しています。また、角質にあるケラチンというタンパク質に水分を与えて皮膚を柔らかくします。

しかしこのなかで保湿作用に最も寄与しているものが、細胞間脂質であることが数々の研究でわかってきました。たとえば化粧品メーカーの花王では、皮脂膜と細胞間脂質を除去したときの角質の水分量を調べています。それによると、角質の水分量は皮脂膜ではなく細胞間脂質の減少に比例し、細胞間脂質を補うと水分量は回復すると報告しています。

なかでもセラミドの除去と相関関係が高く、セラミドが少ないほど細胞間脂質の保湿能は低下することがわかっています。

同じく花王と東京女子医大の共同研究では、アトピー性皮膚炎の人の肌は健康な人の肌に比べてセラミドの量が有意に少ないそうです。アトピーの人は症状のあるところだけでなく、きれいな皮膚の部分もセラミドが少ないそうですから、体質的にセラミドが少なくなっているといえそうです。

こうしたことから、アトピック・ドライスキンの原因にヒアルロン酸やセラミドの減少が深く関わっていることは、もはや疑う余地がないでしょう。

管理人