皮膚のバリア機能の崩壊

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皮膚の表面には、皮脂膜と呼ばれる薄い油の膜があります。一般的な皮脂膜の厚さはわずか0.5マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリ)で、ダニや細菌といったアレルゲン(アレなギーを引き起こす物質)から皮膚を守るバリア(防壁)として大切な役割を担っています。

また、油脂の膜によって皮膚に含まれている水分の蒸発が抑えられるため、肌の乾燥を防ぐこともできるのです。

ところがアトピーや敏感肌、乾燥肌の人は、皮脂膜が著しく薄くなっています。これは皮膚の新陳代謝(古いものを排泄して新しいものを取り入れる働き)の力が低下したことで、皮脂の分泌力も落ちてしまったことが原因です。

皮脂膜というバリアを失った皮膚からは水分がどんどん蒸発するようになり、角質層の細胞間にすきまができます。この状態を「皮膚のバリア機能の崩壊」といいます。

バリア機能が崩壊した皮膚にはダニや細菌が侵入しやすくなり、肌の炎症を引き起こします。アトピーや敏感肌、乾燥肌の人が激しいかゆみを感じるのは、このためです。皮膚の老化を招く紫外線の影響も受けやすくなります。

皮膚のバリア機能の崩壊は、かゆみのセンサーでもある神経線維にも異常をもたらします。肌が乾燥すると、表皮から神経を伸ばし広げるケラチナサイトと呼ばれる物質が分泌されます。長く伸びて表皮に近づいた神経線維は、ダニや細菌など外からの刺激に敏感になります。当然、かゆみも感じやすくなるのです。

冬に起こりやすい「かゆみ」は、私たち人間にとって大変なストレスになります。人間はストレスを受けると副腎皮質ホルモン(コルチゾール)というホルモンを分泌して、ストレスを和らげようとします。副腎皮質ホルモンは強力な抗炎症作用と免疫抑制作用があるため、皮膚の炎症を一時的に抑えることができます。

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