ドライスキンではセラミドが生成されない

hiaruron

セラミドがどのようにつくられるのか見てみましょう。

皮膚は大きく三つの層で構成されており、いちばん上が表皮、真ん中が真皮、一番下が皮下組織です。

表皮のいちばん表面の角質層に存在するセラミドは、ほかの皮膚細胞と同じように表皮でつくられます。

表皮の構造は上から角質層・顆粒層・有棘層・基底層の順に四層(足の裏のような皮膚の厚いところは角質層の下に透明層があり、五層)をなしています。

ここには血管や神経は通っていません。

表皮細胞は、いちばん下の基底層でつくられます。基底層には、細胞をつくるための栄養や酸素が、真皮の血管から送られてきます。基底層でつくられた細胞は、分裂しながら角質層まで上がっていき、しばらく角質層にとどまったのち、垢となってはがれ落ちます。

細胞が基底層で生まれてから垢となってはがれ落ちるまで、健康な皮膚なら約28日かかります。そしてこの皮膚の再生を、ターンオーバーといいます。

セラミドはヒアルロン酸とともに、この皮膚細胞から押し出されるように分泌される物質です。皮膚細胞は、基底層から有棘層、顆粒層と上に上がっていくうちにだんだん扁平になっていきます。

その扁平になる過程で細胞から押し出され、細胞のまわりに層を作りながら、細胞と一緒に角質層に上がっていくのです。

ですから、細胞が正常なサイクルでターンオーバーをくり返していれば、セラミドもヒアルロン酸も細胞の再生とともに生成され、角質層で細胞問脂質をつくることができます。

ところがアトピーの肌を見ていると、このターンオーバーがきわめて早いのです。通常なら28日かかるのに、一週間とか10日くらいで角質層まで上がり、はがれ落ちてしまいます。

はがれ落ちた細胞を見ると、細胞の中心に核が残っており、成熟しないうちにはがれ落ちていることがわかります。

このように細胞がきちんと再生されていないと、セラミドやヒアルロン酸も分泌されません。そこで細胞間脂質も構成されず、ドライスキンになってしまうのです。

アトピー肌は、このように肌に二つの問題を抱えています。一つはターンオーバーが早すぎて正常な皮膚の再生ができないこと、もう一つは、そのためにセラミドの生成が行われず、バリア機能が形成されないことです。

ドライスキンにはワセリンや尿素がよく処方されます。しかしこういう構造的な問題を抱えている肌に、ワセリンや尿素をつけても、ドライスキンは改善されません。

皮脂膜が不足している肌なら、ワセリンが皮脂膜の代わりになるでしょう。尿素も、水分の補充にはなります。しかしどちらも、結合水を増やすことはできません。

セラミドやヒアルロン酸が不足していれば、いくらワセリンや尿素をつけても、水分はすぐに蒸発してしまいます。根本的な治療は、不足しているセラミドやヒアルロン酸を補うことなのです。

管理人

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